英検3級
初めに
この記事では英検3級合格のために必要な情報をまとめて紹介していきます。
まず初めに英検についての情報を詳しく知る必要があるので、レベルや試験内容、合格点などについての情報をまとめました。
次に出題形式や傾向、効果的な勉強法を分野ごとに詳しく紹介します。英検を受験される方はぜひ参考にしてください。
春日井個別指導学院は、英検協会から表彰された英検準会場となっています。本会場よりも安く受験できるので、ご希望の方はぜひご連絡ください。
レベル
英検3級は推奨目安として中学卒業程度とされています。
高校受験の際、内申書に書けるのも3級からです。
中学英語の総まとめですので、中学の文法までマスターしておく必要があります。
受験者の多くが中高生です。
試験について
英検3級には、一次試験として筆記とリスニングがあり、二次試験としては面接があります。
試験内容としては、主に日常生活に関することが中心です(手紙、道案内等)。ライティングもあります。
一次試験から順に詳しい内容を見ていきましょう。
一次試験は筆記試験とリスニングテストの2部構成です。筆記試験は50分でリーディングとライティングの2技能が評価されます。リスニングテストは約25分で筆記試験に続いて実施されます。
解答形式はライティングのみ記述式で、それ以外はマーク式です。問題形式と主な場面や題材は以下の通りです。
二次試験は5分ほどで、日本人あるいはネイティブスピーカーの面接委員と1対1で個人面接形式のスピーキングテストを行います。形式と主な場面・題材は以下の通りです。
合格点・合格正答率
2016年に英検CSEスコアが導入されて以来、はっきりと何点取れば合格できるのかが分からなくなってしまいました。しかし、一般的な合格正答率は65%程度だと言われています。
また、日本英語検定協会では合格基準スコアは固定されています。それによると、英検3級は一次試験でリーディング、リスニング、ライティング合わせて1103点が合格基準スコアになっています。
また3級は技能ごとの満点スコアは550点なので、満点は1650点です。このスコアは、英検ホームページにあるように同じ正答数であっても回次によりスコアが異なります。
技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しているため技能ごとに1問あたりのスコアへの影響は異なります。ただし、同じ技能の問題であれば、どの問題で正解してもスコアへの影響は同じになるのです。
つまり、ライティングの問題数は1問ですが、満点スコアは他の技能と同じく550点なので1問あたりのスコアへの影響が大きくなるということです。またこのスコアの導入は、技能の全体的なバランスを取る目的もあるため、技能ごとの偏りが著しいと合格できないのです。
勉強法
それではここから勉強法を紹介していきます。まず、3級は「中学卒業程度」のレベルですから、その程度の単語、文法を理解していないといけません。
それを考慮し、単語、文法ともに十分である場合は長文を含めた過去問や問題集で試験の傾向に慣れる必要がありますが、単語や文法に不安が残る場合はその部分の強化から入らなくてはなりません。
中学生の方であれば、学校の教材を使用するのも良いと思います。強化をして基礎をしっかりと固めてから、過去問や問題集などで試験形式になれると良いでしょう。特に単語などは隙間時間を利用して、こまめに学習し身に着けておく必要があります。
3級で英検を初めて受験する、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方は、マーク式含めた、英検の形式にも本番までに慣れていきましょう。
単語
英検3級の頻出単語は、推奨目安で中学卒業程度とされているため、中学校で習う単語は確実に押さえるという意識で勉強しましょう。日常的なレベルの単語が大半を占めます。
筆記試験の大問1の15問のうち、大多数が語彙を扱う問題です。
単語は1つに長い時間をかけるよりも、何度も繰り返し学習する方が確実に覚えられます。苦手な単語は隙間時間などに何度も目に入れ、出来れば声に出して読んだり、書いたりするようにしましょう。
中学校の英語の教科書を読むと、学習した単語が実際の文で使われている様子を見ることができるかもしれません。
単語を頑張れば、長文読解の中でも分からない単語を減らせますし、ライティングで書ける内容も増えてきます。
文法
文法に関しても、中学で習う文法を満遍なくマスターしておく必要があります。
大問1の中でも、文法に関しての問題が数問あります。問題集などで対策をしましょう。ただ、英検対策の問題集の中には、解説がそれほど詳しくない場合もあります。
中学生の方であれば、学校で使用している参考書で細かい内容を学習するのも良いでしょう。得意な文法表現があれば、それをライティングで使えるようにしておけるといいですね。
詳しくは後述しますが、難しかったり苦手だったりする文法事項まではライティングで無理して使用する必要はありません。得意なものを数個持っておきましょう。
長文
3級の長文読解では、日常に関する文章の理解を求められます。普通の文章に加え、手紙やメール、ポスター等の掲示物の内容を読み取り問題に答えます。
大問2で会話の穴埋めが5問、大問3でA・B・Cに分かれて問題が出されます。
特に手紙やメールに関しては、英語での手紙やメールの形式やマナーについて知っておくと、読解が楽になります。送り主は誰か、宛先は誰か、ということにも問題を解く際は注意しましょう。
ライティング
問題数は1問です。点数に対する比重が非常に大きいので、しっかり対策をして臨みましょう。
「普段作文なんて書かないよ!」という方は、本番でいきなり書くのは難しいと思われるので、自分で作文をし、塾や学校の先生に添削をお願いするのが良いでしょう。
トピックは日常的な、自分の周りに関することが多いです。なので、何を答えたらよいかわからない、ということは起こらないとは思います(トピック例;Where is your favorite place? あなたのお気に入りの場所はどこですか?)。
文字数は25―35語です。
なので、例えば先ほどの例であれば、「私のお気に入りの場所は○○公園です」というような、一文だけでの解答では必要とされる文字数には達しません。「その公園には遊具がたくさんあるからです」というように、いくつかそこから文を付け足して、話を広げなくてはなりません。
その際には、できるだけ具体的な内容にするようにしてください。先ほどの例であれば、「楽しい場所だからです」というような文だと、具体性が足りず、減点の対象となります。
自分の身の回りについて答える場合がほとんでなので、相手が分からないようなマイナーな話になりすぎないようにしましょう。
例えば、KKG、と突然言われても知らない人はどのようなものなのか想像することができないでしょう。私の通っている塾であるKKGは…というように、このような場合には説明する文を付け足すようにするようにしてください。
無理してハイレベルな単語や文法を使う必要はありません。減点方式だと思って、チャレンジをするよりも手堅く減点を避ける形をとる方がよいでしょう。
さらに、自分の身の回りのことに関して、全て本当のことを書く必要はありません。言い方は悪いですが、でっち上げでも良いのです。
好きなスポーツ聞かれてるけどスポーツは好きじゃない、という場合でも、何かスポーツを一個挙げて作文を書きましょう。自分は卓球について書きたいんだけど卓球って英語で何というか分からない!という場合は(table tennis)、何か綴りが分かるほかのスポ―ツについて書けば大丈夫です。
リスニング
約25分間で、30問出題されます。
リーディングとライティングの後に行われます、集中力を切らさないようにしましょう。中高生の方の中には、普段英語のリスニングをする機会はほとんどないという方もいるかもしれません。定期的にリスニングに時間を割いて、本番までに慣れるようにしましょう。
問題を解いて間違えてしまった際には、その原因の分析をするようにしてください。音が聞き取れなかった、音は聞き取れたが発音している単語の意味が分からなかった、など、いろいろな場合が考えられます。
試験本番では、リスニングの前の筆記試験の時間中に少し時間を割いて、リスニング問題の文を先に読んでおくとよいでしょう。
二次試験について
次は二次試験について詳しく述べていきたいと思います。
会場までの流れ
面接は初めてだと思います。会場に到着してから帰路に着くまでの流れも含め、確認していきましょう。
まず会場に着くと、控室に通されます。そして数人ずつ呼ばれて、面接会場まで向かいます。早いもの順です。早く控室にいた人から先に呼ばれ、面接を受けます。
なので会場に着くのが遅いと、面接までの待ち時間が長くなります。3級は、受験者も多いです。面接直前に長く待たされたくない!という方は、試験当日は早めに家を出ると良いでしょう。
中高生の方の中には、保護者の方に車で会場までの送迎をお願いする方もいらっしゃるでしょう(車での送迎が認められている会場とそうでない会場がありますが)。そのような方々のために、保護者控室というものも多くの会場には設置されていますので、ご活用なさってください(最近は、新型コロナウイルスの影響により設置を取りやめている試験会場もあるそうです)。
面接会場は場所によりますが、いくつか小部屋があり、その前で待つというパターンが多いです。廊下は空調がなく、冬だったのでとても寒かった、という経験を筆者はしたことがあるので、そういうところにも気を付けて、ベストなコンディションで面接ができるようにしましょう。
実際の面接
係員の方に名前を呼ばれたら、面接が行われる部屋に入室します。ドアをノックして入ってもよいか聞き(例;May I come in?)、相手の返答があったら入室しましょう。面接を待っている間に、他の人がこれをしている様子が見えると思います。
入室した後は挨拶をし、面接委員の指示に従って着席します。着席した後には氏名の確認や簡単な挨拶があります。
その後、文章とそれに関するイラストが描かれたカードが渡されます。ここからが本格的な試験の始まりといったところでしょうか。文章を黙読する時間が与えられた後、文章を音読するよう言われます。タイトルから読んでください。
音読の後は、面接委員からの質問に答えます。読んだ文章の内容に関することや、描かれているイラストに関する質問がまずされ、その後は、受験者自身に関する質問もあります。
面接が初めての3級の受験者の方々は緊張されるでしょうが、気張らずリラックスして受け答えをしましょう。時間が長すぎなければ、回答までに間があってもいいですし(その場合は、ただ黙ってしまうのではなく、Let me see…(ええと…)など、間を持たせるための言葉を使うようにしましょう)、自然な流れの中であれば、質問をもう一度言ってもらうよう聞き返しても構いません。どちらも不自然にならなければそれで減点されることはありません。
これらの質疑応答が済んだら主な試験は終了です。面接委員の方の指示に従って退出してください。退出後は、控室に戻ったりすることなどはできないので、速やかに退場しましょう。
評価基準
音読と質疑応答はもちろん点数が出る形で評価されますが(音読が5点、質疑応答が5問で合計25点)、その他にアティチュード(attitude)というものも3点満点で評価されます。
態度点のことです。態度ですので、純粋な英語力以外のことも含まれています。きっちり3点を取れるようにしましょう。入退室時のマナー、話すときの視線及び表情などに気を付けてください。
最後に
初めての面接ですので、きっと緊張されると思います。しかしそれはみんな同じです、自分だけではありません。緊張してもともとだ、と思って、英会話を楽しむような気持ちになって、笑顔で頑張りましょう!
出典:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_3/solutions.html