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2020年度から始まる、科目としての「小学校英語」について part3

目次

みなさんこんにちは、六軒屋校責任者の伊藤です。今日は小学校英語における年間スケジュールと、私が感じるメリットとデメリットをお話したいと思います。

 

年間スケジュール

 

「小学校英語」の授業回数は、年間70回です。これは、1週間に2回、英語の授業が行われるペースです。(1年間、52週ありますが、そのうち、夏休み、冬休み、春休み、また、ゴールデン・ウィーク等の祝・祭日、加えて、野外学習や修学旅行、その他運動会や学習発表会のための練習時間などで、学習に充てられる週数は実質、40週を切ると思われます。)

 

ということは、

従来、中学校では週4回ほど、英語の授業がなされてきている。その回数の半分で、小5、小6の2年間に従来の「中1内容+α」を学習することが想定されます。

 

かなり、ハードスケジュールだと思うのです。次から次へと「体験型授業」で進められてしまう気がしてきませんか。理念は素晴らしく、内容も厳選されて優れたもののようには思われますが、クラスの児童皆さんの英語の基礎を、一律に培うことが可能なのでしょうか。

 

では、次に、「小学校英語」において想定される「メリット・デメリット」について考えてみたいと思います。

 

 

2020年度からの「小学校英語」のメリット・デメリット

 

メリット

 

狙い通りに効果が見込めるならば、

1.「実用可能な英語」の基礎がアウトプット(「やり取り」「発表」)中心で身につく

2.「英語嫌い」になることなく、意欲的に挑戦できるならば、努力次第で小学生の間に、「英検4級」まで挑戦可能

 

いかがでしょうか。上記2点が、小学校卒業時に大多数の小学生に当てはまるとしたら、本当に素晴らしいことだと思います。ただ、もし、思惑通りに事が進まなかったとしたら、

どうでしょうか。次に、デメリットについて述べてみます。

 

 

  デメリット

 

  • 控えめな児童の場合は“すでに英会話を習っているクラスメート”に「やり取り」や「発表」での発言の機会を譲ってしまいかねない。それにより、児童の間の「英語力」の差をさらに広げかねない。

 

  • 特に、英語を「書く」学習や、必要な英単語・熟語、基本例文を「覚え込む」トレーニングを怠ると、中学入学時、“中学英語の壁”で苦しむことに。

 

(従来の中学1年生はアルファベットを初めて習うところから始まりましたが、2021年度に中1になる現在の小6児童は従来の「中2内容」から「中学英語」をスタートすることとなる。そのため、「小学校英語」の時に「英語を書く」「英単語や基本英文を覚え込む」という学習を習慣化していないと、従来よりも難度の高い定期テストの準備で大変苦労することとなる。

 

さらに、従来の「中学校・定期テスト」では、「英語長文」もありますから、「英文を読むトレーニング」も必要です。ただ、それ以前に小学生の頃から「英単語や英語基本例文を手で書いて覚え込む」ことが身についていなければ、英語長文読解はなおさら難しい、と

いうこととなりますね。

 

 

今年度、小5、小6となる皆さん、いかがですか。小学校の間の期間がとても大切である、と実感がわいてきたでしょうか。次回は、小学生の間に是非して頂きたいことをお伝えしたいと思います。